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謎のファミコン叩かせ士の正体に迫る! unity1week常連プログラマー、しゅんてさんって何者?



「ファミコンを叩いてバグらせるゲーム」。インディーゲームイベントの会場で、そんな不思議なゲームを見かけたことのある人もいるのではないでしょうか。この作品の開発者であるしゅんてさんは、実はroom6の仲間の1人。そして、ゲームジャムイベント(※1)「Unity1週間ゲームジャム(以下、unity1week)」の常連プログラマーでもあります。知られているようで謎の多いしゅんてさんの素顔に迫りました。


(※1)「ゲームジャムイベント」

ゲームクリエイター(プログラマー、デザイナー、アーティストなど)が集まり、短時間でゲームを制作するイベント。


――自己紹介をお願いします。





しゅんてさん:

しゅんてという名前でゲーム制作活動をおこなっております。room6には2023年の2月に入社して、現在は『ローグウィズデッド』(※2)チームにプログラマーとして参加しています。もともと趣味で個人ゲーム制作をしていたのですが、外部に作品を公開することは今までしていなかったんです。数年前からゲームジャムイベントを中心に作品を出すようになって、「これは楽しいな」と思って定期的に出すようになりました。


(※2)『ローグウィズデッド』

room6が提供するアプリゲーム。多数の兵士を育成して進軍させ、300km先に君臨する魔王の討伐を目指す戦略放置RPG。


――ゲーム作り自体は、「unity1week」に参加する前からおこなっていたということですか。


しゅんてさん:

前からやってはいたんですけど、全部趣味で自分が遊ぶ用というか。誰にも見せてなかったですね。作るのが楽しいというのがあって、あんまり他の人がどう遊ぶかって考えたことがなかったんです。子どものころにオリジナルのゲームを作って遊ぶ、ということをやったことのある人が多いと思うんですが、それもやっぱり自分で遊んで楽しむっていうタイプでしたね。


――自分で自分の遊ぶものを作っていたんですね。ゲーム作りは最初からUnityを使っていたのでしょうか。


しゅんてさん:

いや、昔はちょっとまた別のCocos2d-x(※3)とか、少し遡ってアプリ向けの言語的な、Objective-C(※4)などもやったんですけど。Unityを使いだしたのは、ここ3年くらい前。「unity1week」がきっかけで触ってみた感じですね。


(※3)「Cocos2d-x」

2Dゲーム制作向けのゲームエンジン。誰でも自由に利用・改変が可能なオープンソースとして提供されている。Cocos2d-xを利用した代表的なアプリゲームは『モンスターストライク』『LINE:ディズニー ツムツム』など。


(※4)「Objective-C」

プログラミング言語の一種。iOS等のアプリケーション開発に長けている。


――最初はPCで作っていて、その後にモバイルで動くものを作ったりしていたんですね。


しゅんてさん:

ですね。でも、結局それもリリースはしないで、自分が触って「楽しい!」って遊ぶくらい。手元で「うわ、動いた~!」って感動してそこで満足してる感じですね。


――そこでリリースしようとしないのは、すごいですね。


しゅんてさん:

もう全然そういうのは考えてなくて。「ほかの人に遊んでもらうのが楽しいな」って知ったのは、本当にここ数年くらいですね。


――しゅんてさんがゲームを外部に発表し始めてからの代表作は数え切れないほどですが、まずは知名度の高い「ファミコンを叩くゲーム」こと『Bear Runner Any% RTA』について教えていただけますか。




しゅんてさん:

『Bear Runner Any% RTA』は、「バグで攻略する2Dアクション」です。見た目は普通の2Dアクションゲームなのですが、プレイヤーは画面に繋いだファミコン実機のカセットを「叩く」ことで、ゲームにバグを発生させることができます。バグによって生じるオープニングスキップや壁抜けを駆使して、最速でゲームをクリアすることが目的となります。


本作は、ゲームジャム向けに作った『Any% Glitched』というゲームが原型になっています。当時からRTA(※5)や実況配信をモチーフにしたゲームでした。これを「イベントで出そうかな」と思ったきっかけはというと、当時インディーゲームのリアルイベントがコロナですごく少なくなっていたんです。それが徐々に再開の兆しが出てきたところで、そういうイベントに出した経験が全然なかったので、ゲーム開発の一環としてやってみようかなあと思い立ちました。


そこで、そのために新しくゲームを作るというよりは「手持ちの弾で気楽に作れるのはないかな」と考えて、そのときゲームジャムで作っていたゲームを採用した感じなんです。もともと作ったときはファミコンをコントローラーとして使用するような想定では全然なくて。ゲーム性も結構違ってたんですけど、せっかくだったらリアルイベントにふさわしいような仕様はないかなあと考えて、ああいう感じになりました。


(※5)「RTA」

「Real Time Attack」の略。実時間でいかに早くゲームをクリアできるかを競う競技。スコアを縮めるために、普段は見られない独創的なゲームプレイがおこなわれるのが特徴。レギュレーションによっては、ゲームのバグを利用したタイム短縮が認められることもある。



――ファミコン実機を叩いてゲームを動かす仕組みもご自身で作られているんですよね。


しゅんてさん:

そうです。もともとファミコンをコントローラーにするアイデアはあったので、「どうやったらできるのかな」と調べて勉強しました。マイコン制御で振動センサーをとってきて、その入力をPCに伝えて……という仕組みで「実現できそうだな」と思ったんですけど、やっぱり電子工作が初めてだったのでそこに時間がかかって。ゲーム自体はもともと1週間で作った作品だったんですけど、コントローラーに1か月くらい時間かけちゃいましたね。


――はんだを握っての工作にもチャレンジされたとか。


しゅんてさん:

あ、そうですそうです。もう、はんだもこれまで使ったことなくて。だから多分、機械の中身に詳しい人が見たらむちゃくちゃな作りになってます(笑) あと、結構叩くコントローラーだから耐久性がすごく心配だったんですけど、なんかめちゃくちゃ長生きしてくれてます。


――何回もイベントに出ていらっしゃるので、そろそろファミコンが壊れるんじゃないかといつも心配になっています。


しゅんてさん:

お客さんからも心配されてますけど、意外と長持ちしてます。


――ファミコンの中身はどのような仕組みなのでしょうか。


しゅんてさん:

中には振動センサーが入っていて、そこからケーブルを取って外に信号を伝えています。Arduino(※6)というマイコンの本体を使用しました。ファミコン自体は中で稼働しているわけではなくて、あくまで振動を感知するセンサーとしてだけ、本体を使っているという感じです。


(※6)「Arduino」

2005年にイタリアで開発されたマイコンボード。マイコンや入出力ポートを備えた基盤と、専用の言語・開発環境で提供される。


――このゲームを作ろうとする発想も、やったことのない電子工作に挑戦する姿勢も素晴らしいですね。


しゅんてさん:

イベントに出展するうえで、「このかたちだったら一番面白いかな」というアイデアが先にあって、その後でどうやったら実現できるか考えた感じですね。この作品も別に、ふざけてこうなったわけではないんです。見てる人が「楽しい」とか「自分がやってみたい」って思うような、イベントにふさわしそうな仕様を考えて今のかたちになったっていうのがあって。あとはやっぱり、RTAとか実況っていう、ゲームと一緒に育ってきたユーザー文化にもリスペクトを込めて今のかたちになりました。ふざけてるだけじゃなくて、ちゃんとコンテキストとゲーム性がうまく両立できたのが多くの方に見ていただけた要因かなあと思っています。


――ちょうど最近、変わったコントローラー入力のゲームが、1つの流れとして出てきているようです。


しゅんてさん:

はい。実際に「make.ctrl.Japan」っていう変わったコントローラーのゲームの団体がありまして。いろいろな変わったコントローラー、たとえば黒板消しとかコーラのペットボトルとか、面白いものをコントローラーとして利用したゲームが作られています。そういう団体のお声がけをいただいて『Bear Runner Any% RTA』もイベントに出していて、すごく広がりというか、ゲームの新しいかたちみたいなものを見られて面白いですね。




――どういう流れで変わったコントローラーゲームの潮流ができたと思われますか。


しゅんてさん:

もともと海外でそういった変わったコントローラーのイベントがあって、それをモデルに日本でもこういう催しをやるようになったんです。直近でもう第8回になりますね。やっぱり、最近はゲーム自体がすごく作りやすくなったっていうのもあるし、そのなかでも「実際のイベントでないと遊べない体験」というのが、コロナやリモートの広がりによって需要が出てきたというか。「実際に対面でないとできない体験」というのにすごく価値が出てきたのかなあという風に感じますね。


――確かに、コロナの影響もあったかもしれませんね。


しゅんてさん:

ゲームに対する関わりみたいなものとか、開発環境を含めてリモートがすごく広がったりっていうのがあって。人との関わりみたいなものも変わってきている感じがありますね。

実際にmake.ctrl.Japanも海外に展開したり、開発者の皆さんもmake.ctrl.Japanだけじゃなくていろいろなゲームイベントで注目されてたりして。やっぱりイベントとかでもすごく映えるので、盛り上げる役に立ってるかなって思いますね。


――少し話にも出てきましたが、make.ctrl.Japanの活動で初の海外、台湾にも出展されていましたね。


しゅんてさん:

そうですね、昨年の11月に台湾のG-EIGHT Game Showでmake.ctrl.Japanと一緒に出展して。自分のファミコンを叩くゲームも出させてもらいました。初めて海外に行って、ゲームショウの出展なんかも国外では初めてだったのですごく楽しかったですね。台湾はめっちゃよかったです。何食べても美味い(笑) 雰囲気が日本にすごく近くて、そのまま馴染める感じがありましたね。最初の海外として、とてもよかったなあと思います。会場もすごくいいところでした。お客さんは家族連れもいるし、ゲーム好きな層もまあいて。割と日本とそこまでイベントの雰囲気が変わるわけでもなく、楽しまれ方も日本と共通しててよかったですね。



大いなる庭、unity1week


――それでは「ファミコンを叩くゲーム」についてたっぷり伺ったところで、その発端となったゲームジャムであるunity1weekでの活動について伺っていきたいと思います。まずはunity1weekとはどんなイベントか、ご紹介いただけますか。



しゅんてさん:

unity1weekは、ゲーム投稿サイトの「unityroom」で定期的に開催されているゲームジャムです。お題に沿ってゲームを1週間で作るというイベントですね。ゲームジャムイベントというとあまり日本だと一般的でないかもしれないですが、1人や複数人で集まって、短い期間でお題に沿ったゲームを作るというイベントが開発界隈ではたまにあるんです。その中でも多分、unity1weekが日本で一番メジャーな、大きな規模でやってるところなのかなと思ってます。


――素晴らしいイベントですよね。


しゅんてさん:

作るのはやっぱり、楽しいですもんね。こういうきっかけがあってゲーム作りを始めた人も、いっぱいいるんじゃないでしょうか。unityroomはフリーゲームの一角というか、ゲーム文化の一端を担っているくらいすごく存在感のあるサイトになっていると思います。


――unity1weekは直近で何回目の開催になるのでしょうか。


しゅんてさん:

本当に定期的に、年に4回、5回やってて、最近で28回目くらいになります。参加作品も、毎回300作品とかコンスタントに作られてますね。本当に、これだけいろんなゲームを作る方がいっぱいいるっていうのも、すごくいいことですよね。


――room6がメンバーを募集する際も、unity1weekにゲームを出している方からの応募がとても多い印象です。会社としては、実際に作品を見られるのもありがたいですね


しゅんてさん:

やっぱり本業としてやってる人も、趣味の人と一緒にこういうイベントに参加してるっていうのがいいですね。こういう個人で作ってるゲームってすごく個性というか、その人となりとかも出るんじゃないかなあと思ってて。それはやっぱり、会社で作ってるゲームとかではなかなか見られないところまで見られるのかなあと思いますね。


――かく言うしゅんてさんも、unity1weekにはかなりの作品数を出されていますよね。ゲームを作られるペースがとても速いなあと思います。


しゅんてさん:

そうですね。多分、今まで14作品ぐらいですかね。unity1weekに関係ないものも合わせると20作品くらいにはなるかもしれないです。確かに、「1週間で作る」っていうこと自体が結構おかしいので(笑) 定期的に参加していると、数は増えていくかもしれないですね。




――主にパズル的な作品が多いですよね。


しゅんてさん:

そうですね。パズルとかがすごく好きで。あとはメタっぽい視点というか、ゲームの外の遊びみたいなものを作ることが多いですね。発見とか、ゲームをやっていて「あ、そういう視点があったのか」みたいなのがすごく好きなので、自分でもそういうのが作れないかなあって考えることが多いかもです。


――しゅんてさんといえば、いろいろなアーティストの方と共同でゲームを制作されている印象も強いです。チームを組む相手の方はどこで見つけていらっしゃるのでしょうか。


しゅんてさん:

そうですね。去年くらいからいろいろほかの方と一緒に作る、という活動をしています。クリエイター同士を繋ぐ「unity1week Team-Up!!」というコミュニティがありまして。「ゲームを作りたいな」と思ってるアーティストさんと、同じくプログラマーの人がマッチングして、なにか1個unity1weekで作ってみようかっていう企画があるんです。


そのコミュニティの立ち上げにちょっとだけ自分も関わっていて。いろんな界隈の方同士で、初対面の方でも一緒にものを作ってリリースしてみようっていう企画を、今やっているところですね。その一環で、自分も去年いろんな方と合計7、8作品くらい一緒に作らせてもらった感じです。




――unity1week Team-Up!!のコミュニティは、どこをベースにしているのでしょうか。


しゅんてさん:

Discord上のサーバーで活動していますね。運営のメンバーにコンタクトをとってもらうと招待が届きます。今サーバーには、アートの方とプログラマーの方を合わせて大体100人超のメンバーがいますね。


――unity1week Team-Up!!の主催者は、湊あおいさん(※7)なんですね。


(※7)「湊あおいさん」

日本国内のゲーム開発者。代表作はモン娘育成ローグライトRPG 『モン娘ぐらでぃえーた』。


しゅんてさん:

そうですそうです。湊あおいさんも運営に参加されていますね。湊あおいさんはご自身も絵を描かれたりプログラミングもされたりする方なので、そういった境界の架け橋みたいなところですごく知見をもっていらっしゃる方ですね。


自分もちょっとだけ、そういった方々のお手伝いとかできればなあという感じで「ご意見番」として企画に関わっています。あんまりコアな運営ではないんですけど、「こういう方針がいいんじゃないですか」みたいなアドバイスとか、プログラマー側の意見やアート側の意見を取り入れてます。


――unity1week Team-Up!!には、どんな方でも入れるのでしょうか。アートやプログラム以外でも、たとえばシナリオライターなどの募集はありますか。


しゅんてさん:

入れます、入れます。シナリオの方もいるし、サウンドの方もいますし。何かしらクリエイティブなものに関わっている方だったら、「作りたい!」っていう人は入れるようになっています。


――コミュニティがどんどん増えるのはいいことですね。


しゅんてさん:

そうですね。やっぱりユーザーの個々というよりは、そういう小さなコミュニティがいろいろ作り出す機運みたいなものが今は強いのかなあと思います。インディーゲーム的な盛り上がりもそうですし。個人個人の作りやすい環境だったり、コミュニティのあり方とかも変わってきたんじゃないかなと思います。


――unity1weekの盛り上がりの背景には、そういう下地もありそうですね。さて、多数の作品をunity1weekに出されているしゅんてさんですが、お題をもとにゲームを考えるときはどのように発想するのでしょうか?


しゅんてさん:

やっぱりどの方もそうだと思いますけど、何もないところから発想するというのはすごく難しいので「普段の生活で面白そうなアイデアをストックしておく」というのが結構ありますね。例えば日常生活で目に入ったものをもとにゲームを考えてみるとか。常に面白そうな体験とか、自分が面白いなあって思ったことに対して「なんで面白いのかなあ」と考えたり、そういうのを記録していくというのがすごく楽しいですね。


――unity1weekのお題は、いろいろな捉え方ができるものが多いから、ストックしたアイデアも活かしやすいですよね。


しゅんてさん:

イベント自体も「ちゃんとお題に沿っていないとダメ」という縛りはなくて、何だったら全然お題を無視しちゃってもいいぐらいのユルさなので。ゲームを考えるうえでの方針というか、そこまで囚われずにのびのび作るっていうのがいいと思います。無理してお題に合わせなきゃ、というよりは「たまたまいいのがあったら組み合わせてみるか」くらいの作り方が、すごく気楽で楽しいんじゃないかなあと思いますね。


――最近のしゅんてさんの作品でいうと、『画竜点睛』(※8)が話題になりましたね。


(※8)『画竜点睛

2023年に発表されたしゅんてさんの作品。プレイヤーは次々表示される漢字のなかから、足りない「点」を見つけて書き加えていくことで、文字を完成させていく。




しゅんてさん:

unity1week TeamUp!!のおためしゲームジャムで作った作品ですね。これはTHEマァさんというアートの方と一緒に2日か3日くらいで作ったゲームです。漢字の足りない点を見つけて、そこにバシッと点を入れていくっていう、ことわざの「画竜点睛」をモチーフにした内容になっています。これはやっぱり、アートやグラフィックの気持ちよさがあって、すごくチーム制作してよかったなあって思う感じの作品ですね。


――ほかに、ご自身の作品でお気に入りのものはありますか。


しゅんてさん:

Keep in Step with You』という作品で、音楽ゲームなんですけど。自分で音楽やグラフィックなど全部作ったゲームなのでちょっと思い入れもあって。それと、一見普通の音楽ゲームなんですけど、ちょっとメタな、音楽ゲームのコンテキストを使ったストーリーテリングみたいなものをしています。これが個人的にはもう、すごい……すごい出来がいいんですよ(笑) バージョンアップも繰り返したりしてて。すごくお気に入りの作品なんです。




――『Keep in Step with You』で、譜面が〇〇〇〇(ネタバレ)になるところの演出がすごくいいですよね。


しゅんてさん:

あっ、そうなんですよ! ありがとうございます。普通の音楽ゲームと見せかけて、いろいろおかしいんですよね。ゲーム中ではストーリーを文章で説明することはないんですけど、音楽ゲームの作法を分かっていたりすると「そういうことかな」みたいなのが何となく伝わるものができたかなあと思っています。あとは音楽とかを自分で全部作った作品なので、少し恥ずかしいのですが……個人ゲーム開発者として全部自分でやられる方って結構いらっしゃるじゃないですか。ああいうのにすごく憧れがあったので、そういうチャレンジができたのもよかったなあと思います。


――ゲーム制作は、全部自分でやることで分かる面もありますよね。


しゅんてさん:

そうですね。ゲームって本当、どんな作業も自分の経験が無駄にならないというか。何でも必要になってくる場面があるので。


――ほかの方の作品でお気に入りはありますか。


しゅんてさん:

めっちゃいっぱいあるんですよ(笑) どうしようかな。自分がunity1weekに「参加しようかな」って思ったきっかけになったゲームがあって。たアケイクさんという方が作られた『FILMECHANISM』(※9)っていう。あれはもともとunity1weekのゲームなんですよ。


(※9)『FILMECHANISM』

2021年発売。「記録(レコード)」したステージの状態を「復元(リストア)」することでギミックを解く、2Dパズルアクションゲーム。



――Nintendo SwitchやSteamでも販売されているゲームですね。


しゅんてさん:

もともとunity1weekで『REC』というタイトルで作られていて、たアケイクさんと、あとRyosukeさんっていうアートの方が制作されました。Ryosukeさん自身も普通にプログラマーで自身もゲームを作ったりされるんですけど。アートワークのセンスがよくて、ゲームのメカニクスもすごく面白くて。「これを1週間で作れるんだ」っていう衝撃を受けて自分もunity1weekでゲームを作り始めたっていう経緯がありますね。


――こういう、unity1weekがもとになったコンソール版作品というのは今後かなり大きな流れになりそうですね。


しゅんてさん:

すごくクオリティアップして出してくるという感じの流れもあるし、何だったらもうunity1weekで出した作品単体でそのまま売れるんじゃないかぐらいの作品もあるし。でもやっぱり自分はあまり気後れせずにというか、全然クオリティを気にせず、いろんな人がいろんなゲームを作ってくれるとすごく嬉しいですね。


unity1weekのいいところでいうと、本当にプロの方も気軽に参加していいものを出してくれるんです。それを自分の参考にできるというのがすごく良くて。しかもプロの方が作ったものでも、やっぱり1週間とかで作った作品なので絶対に真似できないものではなかったりするんですよね。ほかのゲームを遊んで自分のなかに取り入れるっていうサイクルができるのが、すごくこのイベントのいいところだと思っていて。


――素晴らしいプラットフォームですね。UnityのWebGLでビルドしてアップするだけという、シンプルな作りもいいですよね。


しゅんてさん:

いいですね。本当にユーザーとしても遊びやすいし、開発者としても気楽にアップできるし。運営者さん自身もすごく開発とかされる方だから、開発者目線での使いやすさとか楽しみやすさみたいなものをすごく考えてますよね。本当にありがたい。



「ゲーム作りに向いてる」と思ったことがなかった


――ところでunity1weekとプロの話が出てきましたが、しゅんてさんも最初からゲーム業界で働いていらっしゃったのでしょうか?


しゅんてさん:

ではないんですね(笑) もともとは全然ゲーム業界と関係ない会社で。プログラミングとかグラフィックとか、そういったものは趣味で身につけたものですね。


――仕事でも別にプログラミングはしていなかったんですか。


しゅんてさん:

していなかったですね。せいぜいExcelのマクロを使うくらいです。仕事の合間にExcelのマクロでゲームを作ったりとかはしてましたね。でもやっぱり仕事はゲームに関係なかったから、自分がそもそも「ゲーム作り向いてるかもなあ」って思ったこともあんまりなくて。趣味で楽しくやってたぐらいなので、これを仕事にできるとは思ってなかったですね。


――前職について、可能な範囲で教えていただけますか。


しゅんてさん:

通信業界にいまして、携帯電話の電波の工事や設営の工程管理をしていました。実際に現場に行く方の日程調整とか、お客様とのスケジュール調整ですね。人と話して日程を決めて書類にまとめて、みたいなアナログな仕事をしていました。


――確かにゲームとは全然違いますね。


しゅんてさん:

そうですね。あんまりあの辺の経験は、特にゲーム作りには今のところ役立ってはないですが(笑)


――でも工程管理は、もしかするとゲームの開発の進行管理に関わるかもしれないですね。


しゅんてさん:

そうですね、あるかも。いつか役立つかもしれない。どういうことも何だかんだゲーム作りに関わってきたりするのはありますね。




――もともとはゲーム業界とはまったく異なるお仕事をされていたとのことですが、room6に応募したきっかけは何ですか。


しゅんてさん:

もともとunityroomの管理人さんがゲーム開発者コミュニティを運営されてまして。そのなかの話題で「room6がエンジニアを募集してるよ」というのがあって、Achamothさんが「応募するか」っていう話をされてたんですね。それを見て「ああ、Achamothさんが応募するんだったら自分もちょっといってみようかな」って。


当時は前職の全然関係ない通信業界だったんですけど、ゲーム作りを続けているうちにそういう業界に転職してみたいなあって気持ちがあって。そこでちょうどroom6の募集を見たんです。それまで特に転職活動をしたわけではなかったので、ダメ元のつもりで応募してみた感じですね。まさかAchamothさんと自分と、2人とも入社して同期になるとは思わなかったです。


――何があるか分からないですね。ほかになにか、入社する際のエピソードがあれば教えてください。


しゅんてさん:

もともと自分はプログラマー枠で応募したんですけど、自分自身がそういった業務経験は一切なかったんです。ゲームは趣味で作っていたものだったので、正直プログラマー的な知識はすべて独学で全然自信がなかったんですよね。ポートフォリオにもGitHubの公開リポジトリすら載せてなくて。「いいんかな?」と思いつつ、それで応募してしまって。


――しゅんてさんはroom6の募集の際、確かNotion(※10)に経歴書を書いてきてくれたんですよね。まず、Notionに書いてきてくれるところから、「なんかいいな」っていう話があって。


しゅんてさん:

Notionがそんなに高評価だったとは(笑) 確かに、もともとroom6で使われている技術的なツールがすごく自分と似ているというか、大体どれも触ったことがあったし、結構馴染みやすいんじゃないかなというのはありましたね。


(※10)「Notion」

個人/チーム向けの情報管理ツール。ノート、Webクリップ、カンバンでのタスク管理、テーブルやカレンダーも備え、Markdown記法や複数人同時編集にも対応した、オールインワンのツール。room6社員も愛用中。


――それからしゅんてさんは、頻繁にプレゼンテーションや発表の場に出ているところが印象的でした。


しゅんてさん:

そうですね。unity1week共有会という、unity1weekで作ったゲームについての技術交流みたいな発表会があるんですけど、そこで何回か出させてもらいましたね。あれはなかなか自分自身はすごく緊張したというか。でも、自分の技術でほかの人の役に立ったら嬉しいなという気持ちはすごくあったので、その辺のチャレンジはしてよかったなあと思ってます。


――room6としては、しゅんてさんが表で発表したりしているというのがすごく好印象で、スタッフと「逸材が来た」という話をしていました。


しゅんてさん:

でも本当に、「技術の話をツッコまれたら終わるな.......」と思って。実際には独学のみで経験不足な部分も、入社したあとにすごく勉強させてもらってるんですよね。そこがすごく助かっています。


――そして入社された後は、room6で『ローグウィズデッド』に携わっているんですよね。


しゅんてさん:

はい。今は特にUI回りとかストーリー系の演出とかを触ることが多いですね。でもチームの規模がそこまで大きいわけではないので、プログラム以外のことも結構やるようになって。ユーザーサポートとか、できることを幅広くやってるって感じですね。




――エンジニアでありつつ、ユーザーからの意見に目を通したり、サポートに近いところまで全般的にやってもらっているのでとてもありがたいです。


しゅんてさん:

もともとこういう小さいタイトルで幅広く、1個の職種だけじゃなくて全体を見通すような仕事ができたら嬉しいなという話をしていたので、そういうことに携われてすごくありがたいですね。


――チームとしてのお仕事はやりやすいですか。


しゅんてさん:

いや、すごくやりやすいです。自分自身の経験不足もチームとしてサポートしてくれますし、プロダクトの「こんな深いところまで関わっていいのかな」ってところまで触らせてもらっているので。好きにやらせてもらってます。


――『ローグウィズデッド』チームの雰囲気がすごくいいというのもありますよね。


しゅんてさん:

そうですね。会社全体の空気として割とそこまでかっちりはしてないけど、みんな個別個別でしっかりやるみたいな感じで。自分にすごく向いてるなあと感じます。


――room6の職場環境としては完全フルリモートかつ完全フルフレックスですが、そのあたりの働き方はどうですか。


しゅんてさん:

個人的には非常にすごくやりやすい。助かっています。


――room6だと、完全リモートなので1日中パジャマという社員も多いですが、しゅんてさんは……?


しゅんてさん:

意外とちゃんと身支度はしてますかね(笑) ちょっと着替えたり、外に散歩したりっていうのがすごく効果的だったりするので。家にずっといると、ダレるっていうのは本当にあると思います。やっぱり大事ですね。



ゲームと関係ない趣味は?


――ここからは、プライベートな面についても深掘りしていきたいと思います。しゅんてさんは、子どものころは何をして遊んでいましたか。


しゅんてさん:

さっきもちょっとだけ話したかもしれないですけど、オリジナルのゲームとかを考えていました。ゲーム作ったことある人はみんな、やったことあるんじゃないでしょうか。


――何歳くらいのころからですか。


しゅんてさん:

小学校1年生くらいのころから。ノートとかに描いたりしてませんでした?(笑) 子どものころから、作るのは好きでしたね。まあでも、人に見せたりとかは本当にしなくて。自分で楽しむっていうやり方をしてました。


――逆に、普通にゲームを遊ぶということもしていたのでしょうか。


しゅんてさん:

そうですね。うちは結構ゲームを買ってもらってて、ファミコンからあったんですよね。きょうだいがほかに3人いまして、割と家族でゲームやパソコンとかもやってましたね。対戦ゲームとか。プレステもあったし、ゲームボーイもあったし。メジャーなやつは一通り触らせてもらったと思います。家庭としてずっとゲームに触ってるような環境だったので、いろんなことは大体ゲームから学びましたね。


――ゲームに育てられたというしゅんてさんですが、今気になるインディーゲームは何ですか。


しゅんてさん:

個人的にすごく気になってるやつがあって、トロヤマイバッテリーズフライドさんという方が作られている『Death the Guitar』(※11)というゲームです。トロヤマイバッテリーズフライドさんは学生の方で。よくイベントでお会いする方なんですけど、自分も最初に『Death the Guitar』を遊んだとき「うわ、何かめっちゃすご!」と思って。アートワークとかサウンドとかすごくカッコいいですね。


(※11)Death the Guitar

トロヤマイバッテリーズフライド氏が開発中の2D横スクロールアクションゲーム。プレイヤーは持ち主を殺された殺人エレキギターとなり、「音」と「電気」を操り人間たちへの復讐を目指す。




――学生さんは本当に才能にあふれていますよね。


しゅんてさん:

本当に最近、学生の方がすごくて。おしゃべりするたびに「ひえ~」ってなってますね。『Death the Guitar』は特にサウンドをご自身で作られてたりして、アートもプログラムも1個の能力に完結しないで、1人でいろんなことにチャレンジされるっていう姿勢もすごく素晴らしいなと思ってます。本当に憧れますね。1人ですべての作業を担うのは自分でも「やってみたいな」っていうのがあります。いろんな開発者の方とお話しする機会も増えましたけど、やっぱり特に学生さんとか若い方の作品がすごい「おおっ」てなるものが多くて。今後もすごく楽しみだなあと思ってます。


――それではここでずばり、ご趣味を教えてください。ただし、「残りHP100のときに打ち込む趣味」「残りHP50のときに楽しむ趣味」「残りHP1のときにする趣味」に分けて教えてください。


しゅんてさん:

これはやっぱり、最も体力使う趣味といえばゲーム制作が面白くて。趣味で作っているので一番楽しいんですけど、すごく体力は必要になるのでHP100のときしかできないかもしれない。余裕があるときは、今まで触ったことのない技術とか、実現できるかどうか分からないアイデアを試したりとか「無駄になっちゃうかもしれないけど楽しそうなことをやる」っていうのがチャレンジしようと思ってるところですね。これは本当、体力に自信がないとなかなかできない。でもプログラムは常に楽しいなあと思ってることなので。


――なるほど。HP50のときはどうですか。


しゅんてさん:

あんまりプレッシャーとか気負わずに済む系の、絵を描いたり音楽作ったり。趣味レベルですけどね。


――ここでもクリエイティブに近いことをするんですね。


しゅんてさん:

そうかもですね。自分のゲームに使うっていう実利的なところもあるんですけど、やっぱり作ってるのが楽しいっていうのがあって。体力がなくても、「別にしっかり完成させなくてもいいし」っていう自分のためにやってる活動なので、これは本当に趣味としてすごく合ってるかなあって風に思いますね。


――HP1のときはどうですか。


しゅんてさん:

これは、何も考えずにゲーセン行って、音楽ゲームをパシパシやるっていうのがルーティンですね。


――体力がないときは「ゲームをプレイする」なんですね。ゲームとは関係ない趣味はありますか。


しゅんてさん:

何があるかなあ。趣味……大体外に行ってもゲーセン行っちゃうし、本を読んだり映画とか観たりはしないかなあ。


――ゲームセンターでは何の音楽ゲームをされているのでしょうか。


しゅんてさん:

一番やってるのはコナミさんの音楽ゲームですかね。『beatmania IIDX』(※12)とか、『GITADORA DrumMania』(※13)とか。結構自信はあって、めっちゃ上手い方だと思います(笑) 何も考えずに済むというか、本当に音楽ゲームは無心になれるというか。ひたすら手を動かす、身体を動かすみたいなのが、すごく体力がないときはちょうどいいと思ってます。


(※12)『beatmania IIDX』

コナミが展開するアーケード音楽ゲーム「BEMANIシリーズ」の一作。流れる曲に合わせてタイミングよく鍵盤を押したりスクラッチを回したりすることで音楽を演奏する。


(※13)『GITADORA DrumMania』

コナミが展開するアーケード音楽ゲーム「BEMANIシリーズ」の一作。筐体に設置されたドラムセットを楽曲に合わせて演奏し、ハイスコアを狙う。




――というと、これまでに一番ハマったゲームはやはりBEMANIシリーズですか。


しゅんてさん:

そうですね、『beatmania IIDX』は20年ぐらい遊んでいて、自分の音楽体験の原点です。知らない音楽に触れる楽しみ、プレイヤースキルの上達を感じられる仕組みが魅力ですね。あとは、最近はあんまり実物には触れてないですけど『マジック:ザ・ギャザリング』(※14)とか。あれも子どものころに触って、もう20年ぐらい続いてる趣味です。ゲーム自体の楽しさはもちろん、開発部によるゲームデザイン論などに多大な影響を受けています。特にデザインの失敗や不満についても赤裸々に反省点を語る姿勢がカッコいいですね。


(※14)『マジック:ザ・ギャザリング』

8か国語で発売され、70か国以上で遊ばれているトレーディングカードゲーム。プレイヤーはマナと呼ばれるコストを使い、クリーチャーや呪文などのカードを駆使して戦う。



――そのほか、人生で「これは影響を受けた!」という作品はありますか。


しゅんてさん:

まずは『MOTHER2 ギーグの逆襲』(※15)ですね。言わずと知れたスーパーファミコンの名作ですが、当時は何も知らずに遊んで「なんか変わっててオシャレなゲームだな~」という感想でした。でも、ストーリーやシステム、ビジュアル、サウンドすべてが唯一無二で、ラスボス戦の演出にもぐっときてしまいましたね。それから『洞窟物語』(※16)。どの要素も制作者の方の個性が発揮された魅力的な作品で、個人開発ゲームとして常に目標に置いています。


あとは『大合奏!バンドブラザーズ』(※17)でしょうか。ニンテンドーDSで発売された音楽ゲームなのですが、ゲームのほかにも作曲機能があって、死ぬほど遊んでいました。自分のDTM体験はこのゲームから始まったと思います。技術が身につくゲームってよいですよね。


(※15)『MOTHER2 ギーグの逆襲

1994年に任天堂より発売されたスーパーファミコン用RPG。コピーライターの糸井重里がゲームデザインとシナリオを手がけている。ポーキーやどせいさんといった個性的なキャラクターが登場した。


(※16)『洞窟物語』

国内のインディーゲームデベロッパー、開発室Pixel(天谷大輔氏)によって個人で開発されたアクションアドベンチャーゲーム。2004年にフリーソフトとしてリリースされた。2012年には米雑誌『タイム』にて、「歴史上でもっとも偉大なゲーム100」のうちの2000年代を代表する1タイトルとして選ばれた。


(※17)『大合奏!バンドブラザーズ』

2004年に発売されたニンテンドーDS専用音楽ゲーム。「ハンディ楽器」を謳っており、譜面に合わせてボタンを押すことでさまざまな楽器の演奏が楽しめる。また、「エディットモード」では、本格的な作曲が可能だった。



――以前「かもやなぎ放送局」でインタビューしたほかのクリエイターさんも、『大合奏!バンドブラザーズ』の作曲にハマったと語っていました。『バンブラ』でDTMを始めた世代のクリエイターは多いかもしれないですね。ところで今、これまでに通ってきたコンテンツについてお聞きしましたが、もし他人が自分の望むコンテンツを何でも作ってくれるとしたらどんな作品が見てみたいですか。


しゅんてさん:

自分の好きなものを作ってくれる。うーん、多分そういう場合だと「自分が作りたいな」と思う気がしますね、自分の好きなやつは。人に作ってもらうより自分が作りたいかも。でもまあ、どんなかたちでも作ってくれるってすごく嬉しいので、やっぱりゲームのかたちで遊んでみたいですね。自分の技術とかって大体ゲームから学んだものなので。そのなかでもやっぱり、「そうだったのか」って驚かせてくれるようなゲームがしてみたい。


――しゅんてさんは、どこまで掘ってもがっつりゲームですね。


しゅんてさん:

そうですね、改めて考えるとゲームしかしてないですね(笑)


初のSteamデビュー作


――それではここからは、しゅんてさんの今後の展望についてお聞きしていこうと思います。現在しゅんてさんが開発中の『Paradigm Overhaul』についてご紹介いただきたいのですが、まずこれはSteamでの販売でしょうか。




しゅんてさん:

そうですね、Steamでリリース予定です。ドット絵のアーティストのkumaoさんという方と共同制作しておりまして、これもunity1week Team-Up!!で一緒に作ったご縁から展開したプロダクトです。本作はものを直したり壊したりする不思議な力を使って謎を解く、アクションアドベンチャーパズルになっております。近いうちにリリースできたらいいなあという感じで、面白いものになるように頑張って制作を進めております。


――ステージ制のパズルアクションですか。


しゅんてさん:

というよりはメトロイドヴァニア的な、施設を探索して行けるところがどんどん増えていって、パズルを解いていってという感じのゲーム性を考えてます。探索とパズルと、アクション的な要素もたまにあるって感じです。くわえて、ちょっと謎めいた感じのストーリーもあります。このあたりはアートのkumaoさん主導で作ってもらっているので、楽しみにしていただければ。


――リリースはいつぐらいになりそうですか。


しゅんてさん:

いやあ、本当に……「近いうちに」というぐらい(笑)  ちょっと時間はかけてしまったんですけど、今わりと「そろそろまとめにいかないとまずいぞ」という感じなので。


――本作は、いつごろから制作されているのでしょうか。


しゅんてさん:

去年の6月くらいですかね。もうちょっと早めに完成させるつもりではあったんですけど、長引いてしまったので。


――それでも、かなり速い開発ペースだと思います。


しゅんてさん:

そうですね、インディーゲームってもっと長いのが普通かもしれないですね。いつもunity1weekで1週間くらいで作るのが変なだけですから(笑) 頑張って早めに出します。


――楽しみです。ところでしゅんてさんは長らくフリーゲーム界隈で活動されていましたが、今後は買い切りのSteamゲームで活動されるのでしょうか。これからもunity1weekに参加されるご予定はありますか。


しゅんてさん:

これは、特に活動の場を移したとかではなくて、ゲーム制作の一環としていろんな活動をしてみたいなあっていうのが大きいですね。リアルイベント参加もそうだし、クリエイターのコミュニティ参加とかも同じです。ゲーム制作をするうえでいろいろ手を出すのはいいことかなあと思って。今はリリースに向けてちょっと忙しいんですけど、もちろん落ち着いたらまたunity1weekも参加したいなあっていう風に思ってます。


――みんな心待ちにしていると思います!


『Paradigm Overhaul』はこちらからウィッシュリストに追加可能。しゅんてさんのunity1week参加作品等は、こちらからプレイできます。


この記事を書いた人

  • 記者:ササン三(room6)

  • 校正:fukushima(room6)

  • デザイン:高市(room6)


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